代理店の担当も動かず全部自分が対応し結局一部自腹で直し泣き寝入りになりました。
今回私が実際に経験した「落雷による家電故障」についてお話します。
いきなり結論から言うと落雷が原因であろう家電の内3台が壊れたうち、1台だけ保険がおりず自腹で修理という悔しい結果になりました。
この出来事から
1.保険申請の落とし穴
2.メーカー対応の差
3.代理店選びの重要性
など多くのことを初めての経験から学びました。
これから落雷被害にあうかもしれない人や、火災保険で雷被害を申請しようとしている方には少しでも役立つ情報として皆様へシェアしていきます。

あくまで私のケースなので全部そうなるという事ではありません。
そして私の知識不足な為の事例で高い勉強代だと思って反省しております。
いきなり広範囲の落雷から始まった

最近の日本の気候は急なゲリラ豪雨や線状降水帯などの気候被害が予想を超えて人々に災害としてふりかかる時代になりました。
その災害は私にも突然降りかかりました。
その日は天気が不安定で私の住む地域でも雷が鳴り響いていてニュースでも報じられるほど広範囲で落雷が発生し停電も大規模で起こりました。
そんな中私への被害もその直後に起こり私の家も大きな落雷の音と共に家の全電源が停電してしまいました。
その後電気は復旧はしたものの色々家の中の家電をチェックをすると3つ家電の電源が入っていない事が判明しました。
メーカー名や機器名は伏せますが(トラブル防止の為)この3つ家電をA/B/Cとします。
・家電A(メーカーA)
・家電B(メーカーB)
・家電C(メーカーC)
この3台が同時期に電源が入らなくなったのです。
その時の電源状態はAとBは同じコンセント、Cは別電源のコンセントの接続をしていました。
落雷からの停電まではこの3つの家電は普通に使えていたのに停電と共に、急に動かなくなった事と他の家電は無事だったので、原因は雷による電圧サージ(瞬間的に高い電圧が発生する現象)だろうと思いました。
基本家ではパソコンなどの落雷での急な停電で故障して困る家電に対しては落雷による故障防止の為の落雷サージ付のタップを挟んでいますが、この3つは挟んでいない家電でもありました。
落雷による家電の故障は火災保険の出番
この体験は初めてでしたがとりあえず加入している火災保険の代理の人に連絡をしました。
そうしたら

まず加入してる火災保険に直接電話して現状の説明をしてみてください
との事でこの代理店の担当の方も付き合い自体は長いですがあまり接点がない年配の方です。
とりあえず言われたまま火災保険に電話をしました。
この時は冒頭でもお伝えしましたが、この地域全域が大規模な停電になりニュースにもなった位なので火災保険の電話もかなり込み合って担当の方に繋がるのもかなり待つ感じでした。
やっと繋がり今回の被害を伝えました。
そうしたら担当者からこう言われました。

ABC各メーカーに見てもらって、雷による損害であるという証明書を出してもらってください。それがないと保険金は出せません。
修理の際に念の為基盤の写真が撮れるなら撮ってこちらに送ってください。
と案内を受けました。
つまり、基盤の写真と今回もっとも重要で必須のメーカーの雷による損害診断書(証明書)が必要との事でした。
なので私は早速各A/B/C3社に連絡し対応を依頼しました。
なぜか代理店の担当は動かず
この時も念の為に代理店の担当の方に連絡をし「こう指示をうけました」と言うと

では各3社メーカーに修理見積もり依頼を出してください
といわれました。
この時点で私は火災保険の代理店の担当の方がメーカーと私の間入って色々お手伝いしてくれるものだと思っていましたが、そのまま私が単独で個別にメーカーに連絡をし見積もり依頼など雷による証明が取れるか?など聞いて回る状態でした。
しかもどのメーカーも今回の落雷被害が多いのか?(みなさんも経験していると思いますが…最近の問い合わせは大変ですですよね)全然電話はつながらず…
最近のメーカーの問い合わせで多いいろんな部署や別担当へのたらい回しを受けながら…見積もり依頼などの手続きをし1社だけでもかなりの時間を費やす状態でした。
基本保険の代理店の担当の方ってメーカーや保険の間いに入って円滑に解決に向けていくように仕事してもらうというのが私の認識で、例えば車の事故を起こした場合に車の保険会社の代理店の担当の方はいろんな所の間に入って物事の解決へと導いてくれました。
その経験からこの時点で多くの時間を費やす行動をしながら私の頭の中で1つの【?】が浮かびました。
この時の私の思考は

なんで私だけ動き回っているのだろう?
火災保険の代理店の担当の方は何で動いてくれないのだろう?
きっと担当の方もいろんな人から今回の落雷による被害相談や手続きで仕事がいっぱいいっぱいなのかな?
と思い「それならまぁ私が動けばいいか」とポジティブ思考で事を進めていきました。
今回私が初めての体験でもあるし何もわからずですが、とりあえず火災保険の代理店の担当の方の指示通りに修理依頼のスケジュールを合わせや必要書類の説明など細かい所も含めて私が行動しました。
注意!各メーカーごとの落雷による故障証明の対応差が鮮明
とりあえず私が直接各A/B/Cのメーカーに現状を話雷による証明をもらう為に修理依頼をしました。
そこで【?】なメーカーが1社出てきました。
メーカーBとCは直接家にきて現物の機器を見て機器の動作や基盤の状態を細かく見てもらいました。
メーカーBとCに電話して修理依頼する時にも「雷が原因の可能性」や「証明が必要」なども伝えていたので修理当日はちゃんと代替用の基盤も持ってきていつでも修理できるという状態の準備万端で来てくれました。
どちらも

基盤も見たうえでも技術的には雷と断定できないが、当時の状況からみて雷被害の可能性が高い
との判断で雷による故障という証明書をその場で発行してくれました。
そこで火災保険の担当者の指示通り忘れずにここで故障したと思われる基盤の写真も撮らせてもらいました。
そして

今回の落雷/停電以降このような感じの「故障した」という修理の依頼が各地で増えたのでやはり落雷が原因の可能性は高いですよね
と言っていました。
このメーカーB/C2社の証明のおかげで保険申請は問題なく通過しました。
そして機器も基盤交換という形で直りました。
補足ですが各A/B/Cの3社は【日本でも名の知れる大手の家電メーカー】です。
Aメーカーの対応に疑念???
Aメーカーの初手の電話対応にて

1.現物を送ってください
2.雷による故障は現物を見ないと判断できません
(確実な証拠が無い場合は雷の故障という証明はいたしません)
3.修理費が1万円未満なら有無を言わさず有償修理して返却します
4.見積もりのみは不可
この時点で私は

確かに現物を見ないと故障の原因はわからないよな~
とはいえもし雷が原因という証明が取れない場合に新品に買い替えた方が得な場合でも勝手に修理されてしまうのか…
という疑念を抱きました。
価格的はこのAのメーカー商品は同等のモノなら1万ちょっとで新品が買える位の価値なので中途半端な修理代なら新しいモノを購入した方が年式も性能を良くなるのでその判断もしたかったのですが…
しかし証明書をもらうためには送るしかない状況でした。
送ったら最後雷が原因という証明も取れるかわからないまま10,000円未満の場合は、電話連絡など無しで有無を言わず修理して返却と同時に修理代の振り込み伝票も来るというギャンブル…
念の為もう一度お伝えしますがメーカーAは【日本でも名の知れる大手の家電メーカー】です。
火災保険の担当者も証明書が無い場合は保険は出ませんの一点張り
一応このやり取りも直接私が火災保険に電話して担当の方に各3社A/B/Cの対応を伝え

A社がこんなギャンブル対応で、もしかしたら落雷による証明書が取れないかもしれない…それでもこの状況で保険はおりないのか?

雷が原因の証明書が無い場合は保険は出ません
との返答で以下のような状況
1.ニュース報道で大規模な落雷が確認されている
2.広範囲で停電
3.メーカーB/Cは一概に雷が原因とは言えないがこの状況からという事で証明出してくれた。
同じタイミングでAも故障した。
なのに現状の状況の関係は一切無く、証明書の提出のみでしか保険は対応しないとの事でした。
Aメーカーのギャンブル的な修理依頼の結果
現物機器をメーカーへ送付し診断結果を待ちました。
少し時が経ちましたが返ってきたメーカーAの答えは…
何も連絡なく普通に直って帰ってきた機器と7,000円程の修理代の振り込み用紙…
さすがにこれでは納得がいかないので、とりあえずもう一度このAメーカーに問い合わせをし

現状の広範囲の災害なのでメーカーB/Cは一概に雷が原因とは言えないがこの状況からという事で証明してくれました。それでも雷が原因という証明は出せませんか?
と聞きました。

機器を見ましたが雷による直接の故障かは判断できませんでした。
しかも修理費は約7,000円。
つまり私は証明書はもらえず、修理代だけ払うという結果に。
保険会社との交渉 → 形式主義の壁
とりあえず火災保険の担当者の方に今回のメーカーAの状況結果も説明しました。
保険会社にBとCの証明書を提出し「同じタイミングで壊れたAも証明は無いが、一応メーカーに修理依頼をしたので雷被害と認めてほしい」と交渉しました。
その根拠として
1.ニュース報道で落雷と大規模な停電が確認されている
2.BとCは雷と判断され落雷による証明書が出ている
3.AもB/Cと同時に故障した
しかし保険会社は、

メーカーの一筆がない限り補償はできません
雷が原因の証明書が無い場合は保険は出ません
の一点張り。
結局代理店の担当者も間に入らず、すべて私が直接交渉しこのような泣き寝入りになるという羽目になりました。
たしかに証明がなければ何でもかんでも雷が原因という理由でいろんな壊れた機器で保険金が欲しいという人も出てくるだろうけど…あまりにも塩対応過ぎる
一連のまとめと結果
■出来事:自宅周辺で落雷発生(広範囲で被害がありニュースにも掲載)
状況:A・B(同一コンセント)、C(別回路)の3台の家電が同時に電源が入らなくなる
他の家電:問題なく動作
■加入中の火災保険に電話連絡
担当者より「各家電メーカーに現物を見てもらい、『雷による損害』と記載された書面(証明書)が必要」と案内を受ける
■メーカーへの依頼結果
Bメーカー:「雷と断定はできないが、状況から雷の可能性が高い」との内容で一筆発行
Cメーカー:同様に「断定不可だが雷の可能性が高い」との一筆発行
Aメーカー:「現物送付が必須」
修理費が1万円未満なら自動修理して返却する方針(事前承諾不要)
見積りのみ依頼は不可
現物送付後の診断結果:「雷かどうかは判断できない」→証明書は発行せず
■保険会社との交渉
B・Cは証明書があり雷被害として認定→保険金支払い
「同日時・同状況・同被害であること」「ニュース報道やB・Cの証明書による状況証拠」などをもとに交渉したが、保険会社は「証明書がない限り不可」という方針を崩さず
Aは証明書がないため認定不可と判断
最終結果
最終的にAメーカーは保険金が下りず自腹で修理(約7,000円)
同類の新品を買いなおした方が良かった…
BとCは保険でカバーされましたが、ここまでの解決までに手間と時間とお金と精神的疲労はかなり大きなものでした。
今回の落雷による家電の故障から火災保険の請求までの問題の本質

今回の出来事から見えたのは
・メーカー方針の差が被害額を左右する
・保険会社は書面主義で柔軟性がない
・代理店によってサポートの質が大きく異なるという現実です。
■特にメーカーAの対応は原因特定書類/証明書を出さない方針と修理前提受付が組み合わさり私にとって極めて不利でした。
メーカーによっては「証明書を出すと保険金請求や訴訟に関わる可能性があるから、100%断定できない場合は書かない」という厳格運用をしているので「雷被害証明」などの書類は原則発行しないルールにしてる所もあるそうです。
修理前提でしか受け付けないメーカーでは診断だけの依頼ができず証明書なしリスクが高い
■保険会社は「書面ありき」のため状況証拠のみでは認められにくい
保険会社は「メーカー発行」に限定していない場合もあるのでメーカー以外の家電修理業者や電気店に依頼して「雷による過電圧が原因と考えられる」という診断書や見積書を出してもらう事も選択肢の一つもあった
次回以降は保険会社に「メーカー証明なしでも申請可能か?」「メーカーが発行拒否したため電気屋などの第三者の依頼結果の証明書でも大丈夫か?」などの交渉も大事と感じました。
■診断しても雷による損傷と特定できない
とはいえ内部の基板が焦げたり焼損していれば明確ですが、見た目や測定では「過電圧由来」と断定できないという判定に難しい場合があります。
例えば「電源回路のICが壊れている」だけだと、経年劣化や瞬間的な電源変動との区別が難しいとの事
泣き寝入りにしない為にも今後の教訓と4つの対策

私はこの経験から次の4つの対策を決めました。
1.メーカーAの製品は二度と買わない
・サポートポリシーが自分のリスク許容範囲に合わない
・柔軟性ゼロの修理方針
・証明書発行拒否 → 保険申請ルートを完全に塞ぐ
・顧客視点ではなく社内規則優先
2.なるべく全家電のコンセントにサージプロテクターや雷ガード付きタップを導入(完全防御は不可だが軽減効果あり)
3.今回の件で現状の火災保険の代理店の契約の終了
・事故対応で間に入らない代理店&担当者は意味がないし今後もっと大きな被害があった場合に不安
・すでに今回の代理店の契約は契約期間の更新時に更新をしない事を伝えました。
4.普段からお世話になっている車の任意保険の代理店に新たに火災保険の契約をお願いする
・今回のこの状況を車の任意保険の代理店の担当の方に相談したらこちらの場合は担当者がしっかり間に入って解決までお助けするという事で車の任意保険の代理店と火災保険の契約をしなおしました。
・そして今回の件もこちらの担当の方だったら保険が適用できるようにいろいろ交渉できた案件とおっしゃっていた。
・加入している火災保険は大手なのでこのまま引継ぎ同じ火災保険で行くが、今度からは何かあったら間に担当の方が入ってしっかりと動いてくれる。
今回は落雷停電よる災害が襲いかかりましたが、落雷による火災保険の知識があればこんなことにはならなかったかもしれません。
そしてたった3つの家電修理と保険申請でもいろいろ細かい作業も多くかなり大変な労力でした。
この経験から皆さんにぜひ知って頂いて万が一同じような災害があった場合に、泣き寝入りにせずこの情報が少しでもお役に立てれば幸いです。