野菜の高騰は家計にも大打撃!現状の農家の3重苦とは?
野菜の高騰の理由と農家さんの跡継ぎがいない人手不足
最近の日本の野菜の価格は安定する事が無くかなり乱高下していて世界情勢も大きく野菜価格の影響が出ている状況です。
この野菜高騰の要因にはいろいろな事が事が重なり起こっている事態となっています。
今回は野菜の高騰問題と農家さんの人手不足の後継ぎ問題とこれから先のスマート農業の未来についての記事になります。
ここ数年の日本の異常気象
最近日本を取り巻く気候の変動には毎年驚く事ばかりです。
毎年50年に1度の災害や気象記録更新など、目まぐるしく起こっています。
その中で、最近の日本は梅雨時期の雨が日本各地で水害・土砂崩れなどで猛威を振るいました。
そしてなかなか明けない「梅雨明け」や全く雨が降らない「干ばつ」などの被害も多く見られるようになってきました。
この異常気象による農家の3重苦が原因で夏の野菜の高騰にもつながったとニュースになっていたので、私なりの解説と深掘りをしていきたいと思います。
農家の3重苦/①長雨
梅雨時期というのは農業にとってもとても大切な時期でもあります。
最近の梅雨はまったく降らない地域や降り続ける長梅雨です。
また近年の天気予報では線状降水帯なんていう言葉も出てニュースなどでも注意をしてくださいと言うようになってきました。
そして時には梅雨とはいえない位の災害レベルで多くの川の氾濫も起こります。
この長梅雨は雨が常に降ってる状況で、野菜の成長に著しいダメージをあたえていきました。
最近は線状降水帯とい一定の所に雨雲が留まり記録的な雨量を計測する事案が急増しています。
これにより河川に近い場所によっては河川の堤防が決壊したり、水の行き場所が無くなり畑全体が水浸に合い、農作物が全滅なんていう所もありました。
流石に野菜も育つには水は必要だが、こうも雨ばかりだと根が腐ったり虫が付いたりと被害をもたらしますね。
農家の3重苦/②日照不足
そしてこの「梅雨」のもう一つの困り事は、日照不足になります。
水害が無い地域でも結局は、梅雨のどんよりとした厚い雲が毎日のように空に広がっていて、太陽が出ない日数も多くなり、この状態も野菜に良くない状態で、なかなか野菜が育つには厳しい環境でした。
過去には農林水産省が長雨の梅雨時期に下記のような発表していました。
農林水産省によりますと、東京都中央卸売市場での主な野菜の価格は、3日の時点で平年と比べて、レタスが2.7倍、じゃがいもやにんじんが2倍となっているほか、ピーマンやきゅうり、それになすやキャベツが6割から7割高くなるなど、多くの野菜が日照不足や長雨などの影響で高値の水準となっています。
出典:NHK
この2重苦により野菜の高騰の原因だとされていますが、しかし農家ではもう1点の苦しい状況があります。
農家の3重苦/③干ばつや高温障害やゲリラ豪雨と雹
また梅雨時期の長雨も嫌ですが、困った事にその反対のまったく雨が降らない干ばつ状態や連日35度を超える高温障害も農作物にはよくありません。
昔には無かった気候の一つでもある40度超えなど、外にいるだけで危険な所での農作物も育てるのは大変です。
また異常な高温からの寒暖差で生まれるゲリラ豪雨も問題で一瞬だけ雨が降りますが、その時間も10分~30分とほんの一瞬で恵の雨とはならず逆にその時に降る雹などで農作物に被害をもたらします。
ゴルフボール台の大きな雹が農作物に当たればそれが傷になり売り物にならなくなってしまいます。
このように農業の方でも、自然災害と世界情勢で大変な状況になっています。
今だけかもしれませんが卸先の減少も痛手
飲食店などが世界情勢などから経営難から営業が出来ず、卸す所・卸す野菜の数量自体が減少した為に、農家の経営も相当な負担になっているという。
また家庭での飲食も多くなり外食産業の営業時間の縮小や営業日の縮小も影響が出ていると思います。
ホテルなどの観光地でも同じように人が来なければ、食材を仕入れる事が出来ないので農作物を買わなくなるといった経済の流れも痛手に一つだと思います。
とはいえ農業は生モノなので、せっかく半年前から育てていき、旬を見て収穫しても売れなければ行く先が無く辛い所です。
農業と気候問題
しかし梅雨が明けても今度は「盆明け後の台風の状況も、注意していかないとまた大きな影響を受ける」時代です。
梅雨が明けても各地で40℃を超えるほどの最高気温を記録していて、今度は流石に暑すぎても農作物にも悪影響ありそうですね。
ここ最近農業も外でやるのは、リスクが高まる産業ですよね。
なるべく、水耕栽培や田んぼやビニールハウスで行う農業も室内でできる「大規模な農業革命」を起こしていかないと、この先日本の異常気象が続くと、収穫時期に台風や洪水や酷暑で1年無駄になったりと農業も高リスクになってしまいますね。
室内で作れるレタスなどの実験も大学など研究しているので、これからそういった所に投資し室内でもできるいろんな農業も視野にいれていかないといけない時代に突入したと私は思います。
現状の農地にあまりにもこだわりを持っていても、これから先の異常気象に耐えられるか疑問です。
そしてこれから先も家庭の家計も大変でその中でなるべく外食は避けて家で食べれるように自炊をする所に、またこの野菜の高騰はきついモノがありますね。
なので、このまま季節の気候が安定する事を願いつつ、より一層の料理の工夫とアイデアで乗り切る事が家計での重要な事になりそうですね。
前からずっと言われてる日本の農家の後継ぎ問題。
最近までの日本の農業の現状は跡継ぎが居ないという事で、外国人実習生に来てもらって手伝ってもらっています。
上記の表でもわかる通り、農家の高齢化はまった無しです。
現状の農業の就労数の変化は1995年は414万人居たのが、2015年には210万人へと年々減っている状態です。
そこで先日「AIで無人で田植えをする農機」のニュースを見つけました。
前から農業はこれから先はAIの技術で農業は可能になるとは言われていましたが、いよいよ本格的にスタートするのかと、ニュースを観て農業関係に疎い私でも心躍りました。
そんな少し先の未来の農業「スマート農業」について、私なりに深堀・解説して記事にしていきます。
スマート農業とは
■農林水産省のホームページの情報から見ると「スマート農業」とは
・最先端技術を使用した、ロボットやドローンでの農薬散布や、トラクターなどの農機やAIやスマホなどを使用して、水田の管理や田植え、収穫などの自動化をして規模の拡大を図っていく。
・現状で活躍している農家も高齢化が進んでおり、あと数年でその農家さんも引退してしまいます。
そこでそれまでに担った農業のノウハウや、その分野での独特な知識などをICT技術(※1にて、若い世代継承していけるようになります。
【うぇすてりあの豆知識】
(※1:「ICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))」とはITの間にコミュニケーションのCが加わった言葉です。ITとICTはほぼ似たような言葉です。
・またセンシングデータ(※2など活用をし、農作物の天候や病害や育成など正確に計測し、そのデータを大量に収集する事で、今後の農業に活用していき、より高度な農業へと進化していく。
【うぇすてりあの豆知識その2】
(※2:「センシングデータ」目に見えない(気温・湿度・天候・光など多岐にわたる)モノをデータ化したモノ。
これからのスマート農業に期待
このようにどんどん「スマート農業」へとシフトチェンジしていき、人手がかからない農業へと進化していく事で、跡継ぎ問題や引継ぎ問題も解消されていき、過去のノウハウの膨大なデータを元にロスの少ない生産性も上げていけそうですね。
人件費がほぼ掛からない、安全で安くて国内産の安全でいいモノの食べ物の確保を目指したいですね。
そして今回の騒動や最近の世界情勢を考えると、なるべく自分達が食べるモノは、海外の輸入に頼らずに、国内でまかなっていきたいですね。
「地産地消」
これが一番いい気がします。
これに関してはいろいろ経済の大人の関係上難しいと思いますが…
これからは国内産も「国内産だから値段が高い!だからいいモノ」ではなく「国内産だから値段も安くていいモノ」を作って、国内で消費していく!
このように変化していきたいですね。
私も将来は山奥に住み半自給自足をして生きていきたいのが目標で、こういったデータや農機などが、私の将来の役に立つ事でもあるので、期待したい分野でもあります。
人はモノをつくれる!まとめ
ここ最近の企業は従来の商品が売れず一度は経営が危ぶまれていましたが、ニーズに合わせたアイデアを出し、新しいアイテムを開発した事によって立て直している所も多くあります。
今日本の雇用は相当厳しいですが、働き手という大切な人材中でいろんな中身のある新しい商品開発の会議をし、そこからの生まれるモノを大事に育てていき、それと共に技術と人材も大事にしたいですね。
今一度日本の開発力をチカラに、経済の活性化をしていきたいですね。
そして異常気象にも対応できる農地や農業の在り方も一緒に考えリスクの軽減が出来る産業として盛り上げて欲しいです。
たった1回のゲリラ豪雨の雹で半年の労力が全て無駄になるような事は絶対避けたいですね。
この他にもいろんな商品を今まさに企業は試行錯誤して、立て直しを図ってる最中です。
こういった企業の雇用を守りつつ、経営の立て直しができるように、税金を無駄にせず国などはこういった改革となる所の補助も手厚くして、企業と雇用が潰れないよう未来ある農業の形にしてほしいですね。
図解 よくわかるスマート農業 /三輪 泰史 日本総合研究所 研究員
図解&事例 スマート農業が拓く次世代の施設園芸 スマート化による生産性向上の事例集/土屋 和
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